うちの猫に寒さ対策を今シーズンお考えになっている方に「ちょっと待って?」ネコの習性をもとに寒さ対策でのアイテムやグッズを選んでいますか?
飼い主の好みでカワイイうちの猫ちゃんの寒さ対策を考えて揃えて与えるなら、その前に一度立ち止まって考えることがあります。
せっかく揃えた寒さ対策でも飼い主の思惑と裏腹にネコが寄り付かないケースが有るのです。
ネコは人が考えている以上に敏感で神経質です。
飼い主の好みも大切ですが、ネコの気持ちになって寒さ対策を施しませんか。
飼い主がおちいりやすい間違いを、個性のあるウチの猫の気持ちになって考えると見えてくる発見があるのです。
1.「飼い猫にもテリトリー意識があるの?」から考える寒さ対策
いつも足元に「スリスリしてくるうちの猫ちゃん」甘えているのか、おなかがすいたのか?カワイイですね。
でも実はこの猫の習性は意外なことに「テリトリー(縄張り)意識」の現れなのです。
ネコから見ると「お前は俺のもの!」とアピールしている縄張り意識の現れなのです。
ネコの頭や顔や首にはフェロモンを出す「臭腺(しゅうせん)」があり、自分のフェロモンを人にも塗りスリスリしている仕ぐさなのです。
あなたは「カワイイ」っと思っていてもネコは縄張りを主張しているだけで、その他に部屋の隅や家具にもスリスリしている行動を見たことがあるはずです。
人が思っている猫の行動には思いもつかない習性のワケが存在しているので「ネコのほうが一枚上手?」なのかもしれません。
ネコのテリトリー意識を考慮した寒さ対策とは
このテリトリー(縄張り)の中にある日見慣れない「猫の寒さ対策グッズ」を与えますと飼い主の思いと裏腹に近寄らないケースも見かけられれます。個体差にもよりますが「警戒」する猫もいます。
せっかくウチのネコのためのに買い与えたものの使わないのは人側の思惑で、猫にしてみれば縄張りの中に「見慣れないものがある」と警戒心を起こす子もいますので馴染むまで様子を見てみましょう。
2.「ナゼ、快適な場所がすぐわかるのか?」から考える寒さ対策
うちの猫は家族が汚した洗濯前の衣服の山には近寄りませんが、洗濯後に乾かして取り込んだ直後の衣服の山には近寄ってその中に陣取ります。
また、冬場は日中日の当たる場所にあるソファーや出窓などにも陣取って気持ちよさそうに「日向ぼっこ」しながら寝ています。
夏には風呂場などの日の当たらない北側に移り、廊下や風呂場のタイルに寝そべっています。
「ナゼ、ネコは快適な場所を適確に見つけるのでしょうか?」
それは猫が本来持っている身体の仕組みなのですが「心地いい感覚と不快な感覚」を人以上に感じるセンサーを身体全体で感じているためなのです。
「猫センサー」を理解してから寒さ対策をしよう
猫は気温を皮膚と鼻で測ります。
皮膚の触覚での感覚神経が広く分布しており、肌触りの良いものもよくわかっています。
また、ネコの快適温度は「約22度前後」ですから皮膚と鼻のセンサーを使って居心地の良い場所もカンタンに探し出す事ができるのです。
さらに匂いをかぐ能力も人の数万倍感度がよくて鋭いため、季節によって自分の居心地の良い場所を選べているのです。
このことを理解したうえで快適な場所に寒さ対策を施しましょう。
3.「ナゼ、高いところに登りたがるの?」から考える寒さ対策
猫の習性について一番初めにあげられるのは、お家の中で気が付くといつもタンスや家具の上に陣取って私達を見下ろしていることでしょうか。
では「ナゼ、ネコは高いところを好むのでしょうか?」
これもネコ特有の「野生の血」が原因です。昔ネコの祖先は木に登って獲物を待ち伏せしたり、敵に襲われそうなときは高いところに登って危険を回避していました。
高いところはネコにとって小柄な身体でのデメリットである「視界を広く見渡せない」欠点を逆に活かせる場所なのです。
獲物や敵に遭遇し狩りや防御にも適したところへ身軽さを活かして移動するすべをネコの祖先は手に入れていた名残なのです。
したがって、ネコの心理面からみても落ち着きやすく、見慣れない来客が来ればすぐに高いところに移動して相手の様子をうかがっているのです。
ネコの居心地の良い場所を理解して寒さ対策
猫の個性によってこの習性が強い場合などは、寒さ対策による「寝床」も考慮すべきです。
寝顔がカワイイからって人の生活する空間での低い場所では「落ち着かず」せっかく与えた寒さ予防のアイテムも使わない子もいるのです。
おウチのネコの個性によって寝床を工夫することで猫も落ち着いてすごせるようになるのです。
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4.「ナゼ、狭いところに入りたがるの?」から考える寒さ対策
動画などの猫の習性でカワイイものの代表に「空き箱や買い物袋にムリにでも入り込もう」とする行動をよく目にいたしますね。
「どうしてそんな狭いところへ入りたがるのか?」
不思議なネコ特有の行動ですが、これも「かつての野生の血」が影響しているものと推測されます。
群れをつくらない山猫は単独行動でテリトリーを形成し縄張りをいつも主張していますが、やはり単独行動には休息する場所を確保しなければ敵の攻撃を防ぐ場所や獲物を安心して食べる場所が必要となります。
この野生の習性によりネコは狭い場所を好むのです。ネコの先祖は木の穴や岩の隙間など目立たない場所に巣を作ります。
この名残で空き箱や買い物カゴの中に無理やり入ろうとする習性が未だに残っているネコもいます。
ただ「ただ頭かくして尻かくさず」といった行動は人にとって「滑稽(こっけい)で和む(なごむ)」ネコの習性となって人を喜ばし続けているだけなのです。
ネコの習性を利用した寒さ対策とは
「自分の身体よりも小さいのではないかしら?」と思うほど窮屈な所でネコは身体を丸めて寝てしまいます。
一時はやった「鍋ネコ」が良い例ですね。
そして「何回かクルクル回って気になる方向に顔を出してから本格的に寝る」のですが、これも野生の習性の名残でいつでも行動に移せるポジションを取ってから寝心地も確認しながら寝るのです。
ネコの寒さ対策にもこのことを忘れないで選ぶことが大切で与えた寒さ対策のアイテムを使わない時もあると考えてください。
うちの子の習性をよく観察して選びましょう。
まとめ-飼い主の思うようにはならない時がある
よく飼い主がネコのためにいろいろ快適な寝床や寒さ対策のために猫グッズを取り寄せて与えていますが、ネコの習性と鼻や皮膚センサーによってネコにとって快適なのか、そうではないのかを判断して与えた猫グッズによりつかないこともあるのです。
ネコも色々個体差があり、個性もあります。素材が気に入らないのか?場所が気に入らないのか?臭いが気に入らないのか?を吟味しているので強引な誘引をすればするほど近寄らなくなります。
飼い主の思うようにはならない時があるのでムリに勧めるのではなくて気長にお付き合いしましょう。