会社を退職して独立して起業しようと考えたとき、個人事業主と法人どちらが良いのか悩みますよね。
個人事業主とは?法人とは?についてまとめました。
また起業するならどっちがいいのか、退職と企業のタイミングについてもご紹介しています。
今流行の副業で成功し始めて軌道に乗ったなら、脱サラを考えてみるのも大切なライフプランです。
自分にとってどちらが良い選択なのか一緒に考えてみましょう
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会社を退職して独立して起業しようと考えたとき、個人事業主と法人どちらが良いのか悩みますよね。
個人事業主とは?法人とは?についてまとめました。
また起業するならどっちがいいのか、退職と企業のタイミングについてもご紹介しています。
今流行の副業で成功し始めて軌道に乗ったなら、脱サラを考えてみるのも大切なライフプランです。
自分にとってどちらが良い選択なのか一緒に考えてみましょう
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個人事業主って近頃よく聞きますが、法人と何が違うのでしょうか?
さらにどちらで会社を起こしたほうが良いのかも調べてみましょう。
週末起業でフリーランスで副業していると、会社のお給料と逆転してしまい「会社に行くメリットって何だろう?」と思い、思い切って脱サラしてフリーランス1本で生活しようと考える人もいると思います。
いわゆる会社員から自営業者になるわけですが、個人事業主と法人とどちらで起業した方がいいのか悩みますよね。
様々な角度から、個人事業主と法人の違いについてご説明していきます。
まずは、確定申告の違いについてご説明していきましょう。
サラリーマンの時とは違って、確定申告は自分で行う必要があります。
1年の所得を計算して、自分で税金を納めるのです。
個人事業主の場合は、収入や経費の計上についてそれほど難しい判断を要しないため、自分で確定申告をする人がほとんどなので、確定申告にかかる費用が抑えられます。
しかし法人になると、申告により専門性の高い知識が求められます。
法人企業の場合、自分自身で確定申告をすることは非常に困難なため税理士に依託した方がいいでしょう。
確定申告にかかる費用は個人事業主は安く、法人は高くなります。
では支払う税金についての違いをご説明していきましょう。
個人事業主の場合は、個人事業主(自分)に対する税金を納めます。
一方法人の場合は、自分へのお給料に対する税金と会社に対する税金を納める必要があります。
個人事業主の場合は、所得=お給料となり毎月の収入に変動があります。
会社の場合は、役員報酬を予め定めておく必要があるので、お給料は毎月一定額になり、それに対して所得税を支払います。
そして、会社に残った所得に対して、所得税とは別に法人税を支払います。
個人事業主は所得税だけを、法人は所得税と法人税を支払います。
ここまで見ると、なんだか個人事業で起業した方が良いような気になってきますよね。
しかし、税金面で大きな違いが出てくるのです。
課税される所得金額が、所得が同じでも個人事業主と法人では大きく違ってくるんです。
個人事業主の場合、課税される所得金額によって次のように税率が係ってきます。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超え 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超え 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超え 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超え 1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円を超え 4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
例えば「課税される所得金額」が700万円の場合には、求める税額は次のようになります。
700万円×0.23-63万6千円=97万4千円
※ 平成25年から平成49年までの各年分の確定申告においては、所得税と復興特別所得税(原則としてその年分の基準所得税額の2.1%)を併せて申告・納付することとなります。
引用元: 平成27年分以降の所得税の速算表
そして、法人税率は以下のようになります。
所得が高くなればなるほど支払う税金が安くなると言うわけです。
もちろんこれとは別に、所得税を別に支払う必要があります。
どうすれば一番節税に繋がるのか、自分のお給料と会社に残るお金の塩梅を考える必要もあります。
具体的に、何が違うのかについては以下の表に詳しく記載されていますのでご確認ください。
比較項目 | 個人事業主(青色) | 法人 |
---|---|---|
受け取れる報酬は? | 事業所得(事業主貸) | 給与(全額経費) |
働いた家族の報酬は? | 事業専従者給与(全額経費) (ただし税務署に届け出が必要) |
給与(全額経費)/役員報酬 (高額な設定も可能) |
事業での責任はどう? | 無限責任 | 有限責任 |
起業手続き費用は? | 開業届など(0円) | 登記手続き代行(約30万円) (資本金1,000万円未満の場合) |
健康保険 本人はどう? | 国民健康保険 | 全国健康保険協会の健康保険 |
従業員の健康保険と年金は? | 従業員5人未満は設定不要 (各自が国保/国民年金) |
社会保険への加入、厚生年金への強制加入 |
決算書や記帳義務は? | 有・決算書作成 | 有・決算書作成 |
社会的信用度は? | 信用度 普通 | 信用度 高い |
メリットの比較は? | 複式簿記で記帳すると青色申告特別控除65万円。会計による事業分析が可能。 | 取引先との契約、従業員雇用の際に有利。決算日を自由に設定できる。事業が好調な場合、個人利益とは別に会社の資産として投資が可能。 |
デメリットの比較は? | 法人に比べて対外的信用度は高くない。従業員の雇用面で不利。 | 法人税と法人事業税や法人住民税が発生する。 |
おすすめのポイントは? | 初期投資が少ない場合は個人事業主で始める、必ず | で。初期投資が大きいのであれば法人に、登記手続き代行料が用意できるなら、法人化がおすすめ。 |
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それでは具体的にあなたが「起業するときに個人事業主か法人かどちらを選びますか?」を説明していきます。
個人事業主と法人の違いについて説明してきました。
結局「起業するなら個人事業とと法人どっちがいいの?」と言うことだと思います。
もしあなたが独身だった場合、節税対策の面から考えると所得を基準に考えた方が良いと思います。
結論から言うと、「
」です。なぜなら法人税率が23.4%なのに対し、個人事業主の場合の所得税は33%になるからです。
同じ900万円の所得があった場合、支払う税金が法人と個人ではこれだけの差が出てきます。
900万円を超える囲えないかをボーダーラインとしてどちらで起業するか考えてみてください。
※上記説明は一例です。所得が330万円以上ある方は、税理士さんに一度相談することをお勧めします。
個人事業主と法人どちらで起業した方が良いのか、今までは節税対策の観点から考えてきました。
しかし、節税対策以外にも違う面がでてきます。
一番の違いは保険金と年金の支払いだと思います。
雇用形態によって違いはありますが保険料と年金を納める仕組みになっています。
健康保険と年金は、お住まいの地域と年間所得によって納める金額が違ってきます。
ケースバイケースですが、社会保険、厚生年金の方が保険料の支払いが安く、カバーされる保証が手厚いというメリットがあります
保険と年金を基準にして、法人で起業する方がいるのも現状としてあります。
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サラリーマンが起業するにあたって、どのタイミングで退職と起業するのかは悩まれると思います。
独身で結婚の予定もない場合は、起業するタイミングは「オレ、フリーランスだけで生活できるかも。」と思った時点がタイミングでしょう。
しかし、楽天的に考えてはいけません。
所得の面から考えて、上記で挙げた「年間所得900万円」を一つのボーダーラインとして考えておいた方が良いかもしれませんね。
退職は、引き継ぎの事を考えても退職する3ヶ月前には退職をする意志を伝えましょう。
有休消化やボーナスのタイミングを見計らって、ボーナスを支給された後に退職すると良いかもしれませんね。
私の「退職と起業のタイミング」経験談
私の場合、ボーナス支給日から逆算して退職願を上司に届けたら、最後のボーナスがびっくりするくらい少かったです。
しかも、有休消化をしただけなのに休暇扱いになり、休暇日数が給与から引かれていて驚きました。
「これならさっさと辞めとけば良かった(怒)」と思いました。
いかがでしたか?
会社を辞めて自営業になる場合、個人事業主、法人どちらで起業する方が良いのかについてまとめました。
上記はあくまで一例なので、独立開業する場合は一度無料の税理士相談を利用することをお勧めします!
タグ : 個人事業主