披露宴のクライマックスといえば、両親に感謝の気持ちを伝える手紙の朗読ですよね。
これまでのいろいろな思いがこみ上げる花嫁や両親の姿に、ゲストもぐっときちゃいます。
でも実は、この手紙を読むか迷っている花嫁が多いんです!
最も身近な存在である両親に、どんな言葉で感謝の気持ちを贈ったらいいのか、手紙に代わる演出ってあるの?
悩める花嫁たちと一緒に考えます。
披露宴で両親に感謝を伝えたい!
披露宴は感謝の気持ちを伝える場。特にここまで育ててくれた両親には特別な思いがありますよね。
手紙を読むのはとてもよい機会ですが、ずっと支えてくれた両親には伝えたいことがありすぎて、整理できない・・・という花嫁も多いようです。
例文はたくさんあるけれど、あまりにもマニュアル通りだと読み手の思いがつたわりにくいことも。
数多くの披露宴で司会をしてきた私ですが、短くても、文章がつたなくても、自分の言葉で素直な気持ちを伝えるのが一番だと感じでいます。
それでも
両親への手紙の書き方~下準備編~
何事も、準備が大切。それが一生に一度しか読まない両親への手紙ならなお更です。
1か月前くらいから取り掛かりましょう。早い、と思うかもしれませんが、これまで歩んできた人生の中から親に対する思いを数時間でまとめるのはとても無理。
また、「直前にならないとその気にならない」という意見もよく耳にするのですが、前日に書くと親に対する思いがこみ上げてきて泣いてしまう花嫁が多く、本番の朝に目が腫れちゃった・・・なんていう困ったことにもなりかねません。
まずはアルバムなどを見ながら家族、両親との思い出をピックアップしていきます。
「両親との思い出をピックアップ」
- 一緒に過ごした中で、印象的な出来事
- 両親の好きなところ
- お礼を言いたいこと
- 謝りたいこと(今まで言えなかったこと)
- 両親が言った印象的な言葉、手紙やメール
- 両親とそっくりと言われるところ
- 両親とけんかしたこと
- 結婚報告をしたときの様子
- 今、両親に望むこと(長生きしてほしい、夫婦で仲良くいてほしいなど)
こういったポイントを絞って書き出していき、どんなことを盛り込むか選んでいきます。
両親への手紙の書き方~構成~
形式にとらわれ過ぎず、素直な気持ちを書くのが一番ですが、おおまかに次のような構成で考えると書きやすいです。
- 「お父さん、お母さん」など、両親へ語り掛けるように始める
- 両親の元を巣立つ今の心境を述べる
- 会場のゲストに、「この場を借りて両親へ思いを伝えることをお許しください」という断りを入れるのも最近の主流のように感じます。
- 両親との思い出に残っているエピソードや感じたこと、言われてうれしかったことなど『具体的に』書くと聞いている人にも伝わります。
- 下準備でピックアップしたことから一番印象的な事、伝えたいことを選んでなぜそれを選んだか、何を感じたか、自分の言葉で綴ってみましょう。
- これまで言えなかったことがある人も、手紙がきっかけとなり、家族との絆が深まることも。
- これからの未来に向けての決意(どんな家庭を築いていくか)
- 両親へ、「これからもよろしくお願いします」の気持ちを伝える言葉
- ゲストへ向けての感謝
- 相手の両親へ向けてのひと言もぜひ加えましょう。花嫁としての印象がグッとあがります。
ただし、親しくても「〇〇さんのお父様、お母様」と丁寧に呼びかけること。あくまでも披露宴はフォーマルな場です。
文例を見るのもよいのですが、あくまでも参考程度に。
自分の人生はオリジナルですから、他の人の文章は結局は参照することはできないものです。
書き終わったら、昼間に見直す
前日の夜に書いた手紙を翌朝見返してみたら、わずかな時間しか経っていないのにすごく恥ずかしい文章だった、っていう経験はありませんか?
人間の心理は「夜は内面に向かいやすく、日中は外面に向かう」という性質があるのだそう。
披露宴での手紙は日中に読むケースが多いので、書いたら日中に読み返してみましょう。
また、思いの丈を存分に書いて構わないのですが、両親への手紙はあくまでも身内へのこと。
ゲストの中には「内輪受け」と思う人もいるかもしれないこと、披露宴の終盤はお酒も入り、疲れているゲストもいることを頭の隅に置いてあまり長文にならないこと、感情的になり過ぎないよう気をつけましょう。
読む時の注意
慌てずゆっくり読む
緊張すると早口になりがち。文章ごとに少し間をとりながら、やりすぎ?というくらいゆっくり読んで大丈夫。家で一度は練習しておきましょう。
泣いてしまったら
アテンドスタッフ(介添さん)がティッシュなどを渡してくれます。泣きそうな人はお願いしておきましょう。
あまりにも号泣して読めなくなりそうなら、途中から司会者に代読してもらうようあらかじめ打ち合わせしておくとよいでしょう。
私が司会をしたある披露宴では、泣いて読めなくなってしまった新婦の手紙を新郎が引き取って代読したケースもあり、それはそれで感動的でした。
泣いても、噛んでも大丈夫。気持ちを込めて読めば両親の心に届きますし、ゲストもきれいに読み上げなくてもそちらの方がよいと思ってくれるはず。
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披露宴で読む両親への手紙って必須?
披露宴の準備をするにあたって、両親への手紙を読むか読まないか
悩んでいる花嫁が、実は多いんです。
ネット上でも「両親への手紙って読まなくちゃいけないものですか?」という質問が溢れています。
両親への感謝の手紙アンケートより
先輩花嫁たちはどうしているのでしょう。アンケートから探っていきます。
-
- 読んだ・・・40.6%
- 読まなかった・・・59.4%
-
A:よかった・・・89%
- 「やはりお嫁に行く節目としての両親への感謝の気持ちを述べる場を持つべき!」
- 「当時は気付かなかったが、振り返ってみるとすごく大切なことをしてくれていたことに気付き、今まで以上に両親を大切に思う気持ちが強くなった。自分も子供が生まれたら、両親がしてくれたようにいろいろしてあげたいという気持ちを見つけることができました。」
- 「家族のことを出席者により理解してもらい、感動が増したと思う」
- 「普段は照れくさかったりして伝えられない気持ちを伝えるチャンス」
- 「父親に対してわだかまりがずっとあったのですが、手紙に素直な気持ちを書いて言葉に出すことで父に対するわだかまりが消えた」
引用元: OZmall
- 「号泣して手紙が読めなかった」
- 「周囲の期待がそこそこあったためやった。自分では特にどちらでもよかった。」
- 「本当はやりたくなかったが、プランナーにもやらない人はいないと言われ無理やりやらされた感があった」
- 「照れくさいし涙で読めないと思ったから、司会の人に代読をしてもらったが、やっぱり自分で読めばよかったなと思っている」
- 「迷っているんなら辞めた方がいい」とはよく聞く言葉ですが(笑)、この場合は「迷っているんならやった方がいい」です。
- 上手く言えないのですが、手紙朗読が「親からの卒業宣言」になった気がします
- 私の親も、式前には「恥ずかしいから手紙はやらなくてもいいよ」なんて言っていたのに、結局後から聞いたら「手紙の時は胸がいっぱいになった。人生で一番幸せな日だと思った」
などと喜んでいました。 - 義妹が結婚式を挙げていないので、式後、義父から「娘に手紙を読んでもらえるあなた(私)の両親が羨ましかった」としみじみ言われました。
-
- 恥ずかしいからと手紙を読まないことで後悔する方も多いから
- 親御様にとっては子育ての卒業式であり、子どもから感謝の言葉を聞くととても感動するから
- このチャンスを逃すと、その後自分の気持ちを伝える機会はなかなかないから (新郎も)
引用元: T&G ウェディングプランナー
- 手紙に代わり何か演出をしましたか?
-
- 「花束と手作りのプレゼントを渡した」
- 「夫婦で立てた『誓いの言葉』に両親への想いも入れて二人で読み上げた」
- 「子供の頃からのアルバムをプレゼントした」
- 「メイン料理を自分たちで両親卓へ運んだ」
なんと、およそ6割の花嫁が手紙を読んでいないのですね。
読まなかった理由の1位は「恥ずかしいから」。人前に出るとあがってしまう、という意見が圧倒的でした。
その他には「泣いて読めなくなってしまうから」「みんなの前でなく、直接親に伝えたかった」というコメントも。
では、
およそ9割の先輩花嫁が、「両親への手紙」をやってよかったと回答しています。やはり、普段は言えない感謝の気持ちを伝えるいい機会になった、という意見がほとんどでした。
また、手紙を書くことで両親との思い出を振り返ったり、ありがたみを感じたりするきっかけになったという声も多くありました。
一方で、手紙を読んだけれど「よくない、どちらともいえない」と答えた花嫁も。
引用元: OZmall
やりたくないのに「みんなするものだから」と無理をしてまですると、後悔することになるかも・・・
両親への感謝の手紙での素敵なエピソード
ご両親も、実は期待しているのかも。迷ったら「手紙は読んだ方がいい?」と直接聞いてみてもいいかもしれませんね。
ウエディングプランナーの意見
披露宴の準備で、最も頼りになるプランナーさん。
プロの目から見た「花嫁の手紙」とは一体どういうものなのでしょう。プランナーを対象に行われたアンケートを紹介します。
プランナーさんは様々な角度から披露宴を見ていますね。
人生の節目として、両親に感謝の気持ちを伝える絶好の機会、として「新郎も手紙を書く」ことを勧めています。
司会者としても、毎回手紙の朗読シーンになると涙をこらえきれないご家族の様子を見て「披露宴は人生の区切りだなぁ」としみじみと思います。
実際、手紙を人前で読むのはイヤ、と打ち合わせでおっしゃる花嫁さんは多いのですが、そんな時も書くだけは書いて当日ご披露はせず、お渡しすることをお勧めしています。
結婚して環境が変わり、子供ができ・・・段々考え方が変わっていくと「あの時、両親にもっと感謝の気持ちをつたえておけばよかった」と思う時がくるかもしれません。
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披露宴で両親への手紙で演出はどうする?
どうやって両親に感謝の気持ちを伝えるか、そのカタチはカップルによって様々。
手紙に代わる演出もいろいろあります。二人らしい方法を探してみましょう。
手紙シーンに代わる演出
両親への手紙を読まなかったカップルに聞いたアンケートを見てみましょう。
どのカップルも、自分たちなりの方法で両親への感謝を表していますね。他にもいろんな演出がありますよ。
子育て卒業証書
ここ数年人気の演出。
生まれた日から披露宴までの日数、思い出の写真などと共に、今日までの子育てを無事に修了したという証書を渡します。
本当の卒業式のように新郎新婦が自ら読み上げると、思わず涙ぐむご両親多数。
CHECK ! >>子育て卒業証書
サンクスムービー
手紙を読むのは緊張する、という人は映像の力を借りて。
子供の頃からの写真、家族写真や思い出の曲や感謝の言葉を入れ込んで制作します。花束贈呈のバックに流すカップルも。
歌や生演奏
音楽好きな家族へ、新郎新婦自ら感謝の気持ちを込めた歌や生演奏をプレゼント。
まさかのサプライズ演出で会場も感動に包まれます。
サンクスバイト、お手本バイト・ラストバイト
ケーキ入刀時に行う人気の演出・ファーストバイト。
新郎新婦がケーキの最初の一口をお互いに食べさせ合うものですが、これを両親を巻き込んで行うバイトがいろんなバージョンであります。
今まで育ててくれた感謝の気持ちを込めて、新郎新婦から両親へ食べさせてあげるバイト。
夫婦の先輩として、息の合ったところを見せてください!という意味で、両親にお互いに食べさせ合ってもらうバイト。
最初に食事をさせてくれたのは、お母さん。
今日からは新しい家庭で食卓を囲むようになる新郎新婦に、最後の食事はやはりお母さんからという意味を込めてお母様から息子、娘へ食べさせてもらいます。
披露宴で両親にこだわりの記念品を渡す
花束と一緒に、あるいは花束に替えて二人らしい感謝の気持ちを込めてプレゼントを渡します。
なぜそのプレゼントを選んだのか、理由があれば司会者さんからゲストに伝えてもらうとよいですね。
結婚式で両親へのプレゼントは人気の贈り物で喜ばれたい!
>>結婚式で両親への記念品は似顔絵と言葉の贈り方!
(生まれた日の体重と同じ重さで作ったベア)
お母様に渡した時、司会者が「お母様、その重さを覚えていますか?〇年前に〇〇さんが生まれた時の命の重さです」とコメントしてもらうとサプライズ感がアップ。
(1枚の木材から作られた新郎新婦、両家の両親用の3つの時計
ゲストに見えるよう箱から出して贈呈しましょう。渡した後、ぜひ3つの時計を繋げて記念撮影を!
(似顔絵、写真、名前ポエムなどが入っている)
思いを込めて手作りしてもよし、ネットショップもたくさんあります。
CHECK ! >>言葉のプレゼント
(苗木)
この木を育てて、花や実がついたら結婚式のことを思い出してねというメッセージを込めて贈るカップルが増えています。
花言葉やその木に対する思い入れ(自分が生まれた季節に花をつける、など)があればぜひ司会者にコメントしてもらいましょう。
(家系図)
家族の写真をアート風にまとめたもの。披露宴の後は飾ってもらえるのもうれしいです。
まとめ
どんな言葉でも、子どもから感謝されて喜ばない親はいません。自分なりの形で感謝の気持ちを伝えましょう!