正月飾りの鏡餅を飾る場所を気にしたり迷っている方も多いんじゃないかと思い記事にしてみました。
歳神(としかみ)様をお迎えするために鏡餅の置き場所を決めますが、さまざまなケースがありますよね。
家庭での置き場所がなかったり、会社での飾る場所も気になります。
また、鏡餅の飾る場所の方角も迷ってしまうこともあり、ひとくちでは理解できません。
ここでは、飾る場所と方角を解説して、さらに玄関・仏壇・神棚・会社でも説明しています。
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正月飾りの鏡餅を飾る場所を気にしたり迷っている方も多いんじゃないかと思い記事にしてみました。
歳神(としかみ)様をお迎えするために鏡餅の置き場所を決めますが、さまざまなケースがありますよね。
家庭での置き場所がなかったり、会社での飾る場所も気になります。
また、鏡餅の飾る場所の方角も迷ってしまうこともあり、ひとくちでは理解できません。
ここでは、飾る場所と方角を解説して、さらに玄関・仏壇・神棚・会社でも説明しています。
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昔の武家社会では正月に男子は甲冑具足の前に鏡餅を供え「具足餅」と呼び、女子は鏡台の前に鏡餅を供えた飾り方がありました。
どちらも神道の先祖崇拝と子孫繁栄を祈念した習わしに発祥の類があるとされています。
いまでも地方によりますとこの伝統が生きていて鏡餅のお供え場所の一つとなっております。
商家や一般の庶民の間には、家の中に様々な場所へ鏡餅を飾る風習があって、お正月に歳神様を祀ることを尊しとしていた。
家庭の中で一番大きな鏡餅を床の間などの客間などに飾ることが一般的なのですが、その他に台所やトイレや書斎やリビングにも鏡餅の小餅を飾る様式もあります。
これは、日本独自の土着信仰からでた風習で、かつては納屋や井戸などの生活に密着した家の各場所にも小餅をお供えしたのでした。
日本人は様々な場所や道具・食べ物から自然現象まで神が宿ることを前提にし神格化して「八百万の神(やおおろずのかみ)」として崇拝していました。
鏡餅飾る場所 | 神様の名称 | 内容 |
---|---|---|
台所 (キッチン) |
荒神さん(こうじんさん) 竈神(かまど神) |
諸説ありますが「火の神」「かまどの神」として有名で、台所などの火を扱う場所は神聖な所として鏡餅を供えて1年の家内安全を願います。 |
居間・寝室・子供部屋 | 納戸神(なんど神) | 主婦の守り神として信仰があり、おもに寝室やリビング・子供部屋などにも鏡餅をお供えして飾り1年の家内安全を願います。 |
トイレ | 厠神(かわや神) | トイレの神様で一躍脚光を浴びているのがこの厠神、じつは女性の出産にかんするお産を守る大切な神なのです。 |
水回り・井戸など | 水神(すいじん)さん | 古くから井戸や洗い場においてつかさどる神であり、ヒトの生活には無くてはならない水を守り水害での災いも防ぐといいます。台所以外にも洗面所やお風呂にも鏡餅をお供えしても構いません。 |
現代社会では、鏡餅を供える場所は様々に変化しております。一般には客間やリビングなどの床の間や一段高くなったところへ飾りますが、神棚やお仏壇に飾るのも昔から伝わっていますね。
さらに今では玄関やクルマの車中にも鏡餅をお供えして飾る風習もあります。
また、会社においては来客時に使うお部屋や、受付または事務所や会議室にも鏡餅を飾るのも良いでしょう。
それでは、代表的な鏡餅を飾る場所について考えてみましょう。
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鏡餅は昭和のはじめ旧家などでは年末の28日にはどこの家でも飾り終えていました。
メインは床の間のある客間のお座敷に大きな鏡餅をお供えして歳神様を祀ります。
その他の大切な部屋や場所に小餅を飾り小飾りとして鏡餅をお祀りしていたのです。
よく鏡餅を玄関に飾ってはイケナイなどとネットや噂で聞くことがありますが、これは間違いで旧家では玄関の土間などに隣接する内玄関には神棚もあり鏡餅は当たり前のように飾っていたのです。
いまは玄関に鏡餅を飾るにはスペースの問題や人の出入りが多いため衛生的でないなどの問題で敬遠する方もおられるのでしょう。
でも、昔から玄関に鏡餅を飾る風習はありましたので今でも根強く残っているのです。
マンションやアパートなどで飾るスペースがそこしか無いのであれば、気にすることなくお祀りしましょう。
鏡餅をお仏壇にお供えするには床の間に飾る大きめの鏡餅より小さな鏡餅をお供えしましょう。
ただし、床の間がないお家の場合、お仏壇が唯一の置き場所だとするならばメインの鏡餅をお供えします。
お家で一番清浄な場所にお祀りするのが歳神様をむかえる鏡餅の飾り方の第一条件なのです。
お仏壇の大きさにもよりますが、お供えの棚(通常は収納されている)がありますのでそこに高杯にのせた和紙に鏡餅(小餅)をお供えします。
高杯がなければ三方でも構いません。宗派の違いはあるで、寺院などに問い合わせてください。
関連サイト:鏡餅の飾り方は-お供えの仕方は?
喪中だからといって仏様に鏡餅をお供えしなくて良いとは限りません。お仏壇にはご本尊やご先祖が祀られていますのでお供えは例年のごとく行うのが正しいのです。
喪中ではお祝い事や新年のあいさつなどは控えるのが当たり前ですが、仏様を祀っているお仏壇には意味が異なりますので喪中の習わしは少し違ってきます。
報恩感謝の考え方での鏡餅なら是非お供えしましょう。余談ですが初詣は喪中期間は控えると言われますが、寺院への参拝も慎むのは間違いです。
神社などは慎むのは当たり前ですが、菩提寺であるお寺へ参拝するのは亡くなった方への供養になるからです。
鏡餅を神棚にお供えするには床の間に飾る大きめの鏡餅より小さな鏡餅をお供えしましょう。
ただし、床の間がないお家の場合、神棚が唯一の置き場所だとするならばメインの鏡餅をお供えします。
歳神様をお迎えする鏡餅を飾る場所が床の間のある客間やリビングにないことで、神棚が唯一家の中ではふさわしいのであればメインの鏡餅をお供えしましょう。
三方(三宝)に四方紅や奉書などをしき、その上に鏡餅を置き飾ります。
地方や旧家などでは独自の習わしがありますので身内の年配の方にでも飾り方を伺うのが良いでしょう。
関連サイト:鏡餅の飾り方は-お供えの仕方は?
神事においての喪中では、お亡くなりになられた日からお祀りの中断を致します。神棚にお祀りする正月での鏡餅も同様で、御供はいたしません。
お祀りを中断する期間は地方や各地の風習にもよりますが、お亡くなりになられた日より49日を過ぎた50日目からは御供を初めます。
したがって50日までは神社へのお参りや、正月を挟んでいるときなどは初詣も控えるほうが良いでしょう。
しかし、50日がすぎて正月を迎えたなら、神事での神棚へ鏡餅やしめ縄も普段と同じく供えたり飾ったりしても差し支えがないのです。
通常は1年間喪中に服すると言われますが、新年の挨拶や華やかなお祝いは慎むぐらいで、神棚に鏡餅はお供えしても良いのです。
なお、神棚には喪中期間(50日まで)に社前に半紙を貼り、お祀りを中断している旨を神様にお知らせいたします。
基本的に家庭内と同様で考えて、社内の重要と考えられるお部屋(会議室・事務所・作業場など)から厨房や給湯室などでお手洗いにも鏡餅を飾り置く場所として候補が挙げられます。
一番重要なスペースに大きな鏡餅を飾り、その他へは小餅の鏡餅を飾るとすれば良いでしょう。
歳神様をお迎えしますので、師走の営業が終わる前には飾り終えなければ、会社は新年の休暇に入りますので手際よく行いましょう。
会社によっては、質素に飾る鏡餅や華やかに飾る鏡餅などが考えられます。
飾り方もマチマチですが、オーダーを掛けて特注品で製菓店やお餅屋さんにオーダーすることもありますので、お餅にあった飾り方は既成品があわないケースも有ります。
オーダー先とよく話し合って決めましょう。
関連サイト:鏡餅の飾り方は-お供えの仕方は?
会社経営者さんなどで喪中の期間での鏡餅を控えるなどと考えている方もいらっしゃいますが、法人と個人とではたとえ経営者であっても区別しなければなりません。
新年の挨拶も同じですが、法人としての振る舞いを考えるのであれば、やはり鏡餅は会社に飾るのは常識だと考えます。
正月飾りの鏡餅は、歳神様をお迎えして正月の期間お住まいとしていただく意味で鏡餅があります。
大晦日の夜、歳神様は各家庭に来訪されて家族へ1年の幸運と健康を授けていただける神様で、小正月(1月15日)の頃お還りになります。
したがって鏡餅の飾る場所は「歳神様が訪れた時迷わないように」考えて置き場所を選びましょう。
鏡餅を飾るには通常三方(三宝)を使いますが、地方によっては「年徳棚」や「恵方棚」と呼ばれる年棚を設けてお祀りしておりました。
また、床の間にその年の歳神様の掛け軸を掛けてその前に鏡餅をお供えしていたのです。
いまでは年棚などの設けるスペースが確保できないお家やアパート・マンションがあり、しかも床の間もないお家もありますよね。
したがってお仏壇や神棚にお祀りすることで代用してきていたのですが、これもないお家もあるのです。
では、このようなケースではどのように鏡餅を飾る場所を選びお祀りするのでしょうか?
この方角を「恵方(えほう)」ともうします。
それでも適当なスペースのないご家庭では適宜の場所を見つけてお祀りしても差し支えありません。
その年の吉方の方角である「恵方(えほう)」を調べるには便利なサイトが有ります。
参考サイト:今年の恵方は
注意しなければいけないのは新しいお正月の年を基準に「恵方」を選んでください。間違って旧年の恵方には鏡餅を飾らないでください。
お家の住所を打ち込むだけで、新しい年の恵方での方角が地図上に表示されます。
節分での「恵方巻き」を食べるときでも活用できます。
鏡餅はもともと神事から始まった日本独自の信仰の一つの行事です。
仏事との関連性は仏教が日本に伝来して後に融合したものだと推測いたします。
いまでは、双方とも正月には欠かせないお祀りや御供の必須アイテムでしょうね。
小正月になればしめ飾りを外して「お焚き上げ(どんど焼き)」や鏡餅は「鏡開き」が全国で執り行われますね。
一説にはお焚き上げの煙に乗って歳神様は天に帰っていきます。そのお姿は「白髪のご老人」と言われて伝わっています。
また秋田の男鹿市の名物「なまはげ」は歳神様の化身だとする説もあるほど、全国各地において親しまれています。
お正月の行事であるこれらは鏡餅には関連性が深く、日本の伝統文化の一つなので末永く伝えていきたものですね。
参考サイト:鏡餅の意味を子供向けに話すと良い子になる秘訣