大人になってからのニキビ肌、そのしつこさに悩んでいる人も多いはず。一刻も早く治したいですよね。
10代の頃と違って、繰り返し同じ場所にできたり跡が残ったりする原因は何なんでしょう。大人のニキビは、若い頃とはケアも違います。正しいケアを徹底調査!
大人のニキビ肌、きちんと治したい!
20歳以上でできるニキビを『大人ニキビ』と呼びます。
10代の頃も悩んだ人は多いと思いますが、思春期のニキビはホルモンの働きが活発で、皮脂が過剰に分泌することが原因。
それに比べ、大人になってからのニキビにはある特徴があり、若い頃との症状の違いを感じている人も多いはず。実は、原因も治し方も異なるのです。
大人ニキビの特徴
まずはニキビができる仕組みを調べてみました。
- ①何らかの原因(過剰な刺激など)で、毛穴の入り口の角質が硬くなる
- ②毛穴に排出しきれなかった皮脂が詰まる
- ③皮脂が酸化し、毛穴に常在するアクネ菌が増殖
- ④その場所に炎症が起きる
段階としては②からがニキビの発生です。そこから段々症状が悪化していき、放っておくとニキビ跡や色素沈着、シミの原因になっていきます。
ニキビと言えば!と誰もが思いつくアクネ菌は思春期以降、どんな人の肌にも必ず住み着いている常在菌です。
肌荒れのもと、悪いものと思いがちですが、肌表面のバランスを正常に保つという大切な役目を持っており、必要な菌なのです。
詰まった毛穴の中で溜まった皮脂を栄養源としてアクネ菌が増殖し、それが原因で炎症を起こすことで、ニキビが悪化していきます。
ニキビができる仕組みは思春期も大人も変わりはないのですが、でき方や症状に違いがあります。
- あごや口の周り、フェイスラインなどのUゾーンにできる(思春期は主にTゾーン)
- 同じところに繰り返しできる
- 一度できると治りが遅い
- 生理前になるとできやすい
- 跡に残りやすい
当てはまる症状はありましたか?
ケアを怠ってしまうと、40代、50代でニキビが色素沈着を起こし、最終的にシミになってしまうケースもあるのだそう。
ニキビには段階がある!
ニキビには進行段階があり、色や状態によってケアの仕方が異なります。
できてしまったら、そのニキビがどの段階なのかを確認し、正しいケアをしましょう。
白ニキビと黒ニキビ(初期)
毛穴に詰まった皮脂が小さく白く盛り上がった状態。
アクネ菌の増殖はまだ始まっておらず、炎症が起こっていないため痛みも赤味もありません。
毛穴から出た皮脂が空気に触れて酸化し、黒っぽくなったものが黒ニキビ。両方とも初期段階で、毛穴のつまりを解消すれば比較的簡単に治すことができます。
赤ニキビ
皮脂を栄養源にアクネ菌が増殖し、赤くはれたり痛みが出てきた状態。
できるだけ早く炎症を抑えることがポイントになります。炎症を起こしているニキビには絶対に触らない、必ず清潔なタオルで顔を拭くなどして雑菌が肌に触れないよう心がけましょう。
この段階まで来ると、抗生物質による治療が必要になってくるため皮膚科への受診をおすすめします。
黄(膿)ニキビ
炎症がさらに進み、膿を持ってしまった状態。
ニキビ跡になりやすく、肌がクレーター状になったり色素沈着を起こしたりすることもあるので絶対に自分で触ったり潰したりしないこと。
毛穴に膿が溜まっている状態というのはとにかく敏感なので、丁寧に優しい洗顔を心がけ、専門的な治療を受けましょう。
ニキビが繰り返す原因って何?
しつこく繰り返す大人ニキビ。思春期ニキビとはできる原因に違いがあります。
スキンケアで症状だけが収まっても、根本的な原因が改善されていなければまた同じような症状に悩むことに。
まずはその原因を知り、自分の生活と照らし合わせてみましょう。
大人ニキビの5大原因
1・ストレス
強いストレスを受けると、自律神経のバランスが崩れ、副腎皮質ホルモンというストレスに対処するホルモンが分泌されます。
副腎皮質ホルモンに伴い、「男性ホルモン」も分泌されます。この男性ホルモンは皮脂量を増加させる働きがあるため、結果として毛穴のつまりが起こりやすくなり、ニキビにつながっていくのです。
ニキビや肌荒れがあること自体がストレスに感じてしまいますが、気にしすぎないことも大切です。
2・睡眠の乱れ
睡眠と肌の状態、この両者は密接に関係するといわれ、睡眠リズムの乱れは肌のトラブルを招きます。
可能であれば6時間以上の睡眠をとることをおすすめしますが、難しいという方は肌が最もケアされる午後10時から午前2時の間に睡眠をとるよう心がけましょう。
3・乾燥肌
乾燥肌になると肌のバリア機能が低下してしまい、肌に触れる外的刺激によってニキビが発生してしまいます。
保湿をしっかりすることも、重要なニキビ対策です。
4・喫煙
タバコは美肌の敵。
タバコに含まれるニコチンは、血流を停滞させ、肌の新陳代謝を遅らせます。結果としてニキビを悪化させることに。
自分がタバコを吸わなくても、職場などで「副流煙」を吸ってしまう環境にいる方は注意が必要です。
5・洗顔とメイク落とし
実は間違った洗顔法やクレンジングが原因でニキビを作ってしまうことも多いのです。
メイクがしっかりと落とし切れていないと、メイク汚れが毛穴に溜まって大人ニキビになります。
だからと言ってゴシゴシと強く洗うことも、乾燥を引き起こす原因となりよくありません。
肌に優しく、かつしっかりとメイクを落とす洗顔方法を知ることが大切です。
油分はニキビの大敵なので、クレンジングはオイルよりもジェルタイプ、ファンデーションはリキッドよりパウダータイプを選びましょう。
スポンジなどのメイク道具もこまめに洗い、清潔を保つことも忘れずに。
20・30代の大人ニキビを繰り返すと治らない!
20代後半からの「大人ニキビでダメージを受けた肌は跡が気になり治らなくなるじゃないの?」
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他にもある!大人ニキビの原因
5つの原因の他にも、女性の日常には大人ニキビの原因がたくさん潜んでいます。
- 紫外線
肌を紫外線にさらすと、肌を守る力が働き、角質が厚くなります。厚くなった角質は毛穴のつまりを促すため、ニキビができやすくなります。
ニキビを防ぐには、紫外線対策も必要になってきます。 - シャンプーや洗顔料のすすぎ残し
シャンプーや洗顔料に含まれる界面活性剤は、汚れをよく落とす代わりにとても刺激が強く、肌に残るとニキビの原因となります。
ニキビの炎症が進んで肌が敏感になっている時などは、界面活性剤を使わない肌に優しい石鹸を選び、ぬるま湯でじゅうぶんにすすぐことが大切です。 - 生理周期
大人ニキビができがちな「Uゾーン」。ここはホルモンの影響を受けやす場所と言われています。
生理前には、女性ホルモンのひとつである黄体ホルモンの分泌が増加します。私たちの肌には毛穴の中に繁殖した「アクネ菌」をやっつけてくれる「抗菌ペプチド」というものが存在するのですが、黄体ホルモンがこの抗菌ペプチドを減少させることが最近の研究で分かってきました。そのため、ニキビができやすい状態になってしまうのですね。 - 便秘
便秘になると、腸内に溜まった有害物質や毒素が血液に乗って全身に流されてしまいます。結果として肌にも影響が出てしまいます。
大人のニキビケアを知ろう
大人ニキビの原因はわかりましたか?
外側からのスキンケアだけでなく、生活習慣の見直しなど、内側からの働きかけもニキビ対策として重要です。
大人ニキビができにくい肌にしていくためにも、正しいケアと予防法を知ることが大切です。
大人ニキビの原因となる生活習慣を見直そう
①睡眠の見直し
睡眠中に、健康な肌を作るメカニズムである「ターンオーバー」が行われているのは聞いたことがある方も多いはず。
睡眠が不足するとこのターンオーバーが乱れ、皮脂が過剰に分泌されるなどしてニキビができやすくなってしまいます。
前の章でも述べましたが、肌のターンオーバーは約6時間かけて行われるため、6時間以上の睡眠をとるのが理想。
でも忙しくてなかなか・・・という人は、眠りの質を高めましょう。
次のことを意識してみてください。
- 寝る3時間前までに食事を済ませる
- 寝る1時間前までにお風呂に入る
- 寝る前にスマホやパソコンなどは見ない
この3点を意識すると、
②食生活の見直し
体を作るのは食べ物。食事を見直すことは美肌に直結します。
特に脂質と糖質はニキビのできやすい体内環境を作り出してしまうので要注意です。
ニキビを悪化させる食事の代表例としては、コンビニ弁当、カップラーメン、ファストフード、ベーコン類、コーヒー、チョコレート、ケーキなど。
忙しくてつい外食に頼りがちだったり、甘いものが好きな人は耳の痛い話です。でもニキビ肌を改善するには、ストレスにならない程度に食生活を見直すことが必要になってきます。
ニキビ予防に効果が期待できるのは、「ビタミン類・ミネラル・食物繊維」の3つです。
- ビタミンCを含む食材
パプリカ、ピーマン、キャベツ、かぶの葉、貝割れ大根
ブロッコリー、カリフラワー、パセリ、モロヘイヤ、ケール
じゃがいも、焼のり、味付けのり、みかん、バナナ
レモン、キウイ、苺、オレンジ、パパイヤ、アセロラ - ビタミンB6を含む食材
鶏レバー、豚レバー、生ハム、鶏ささみ、鶏むね肉、牛肉
いわし、まぐろ、鮭、さんま、サバ、サーモン、カツオ
ピスタチオ、落花生、ゴマ、豆腐、納豆、おから
バナナ、アボガド、スイカ、パイナップル、マンゴー - ビタミンB2を含む食材
ずわい蟹、うなぎ、イクラ、魚肉ソーセージ、からすみ
味付けのり、ほしのり、焼のり、いわのり
ほうれん草、ブロッコリー、アスパラガス、そら豆
アボガド、マンゴー、バナナ、ライチ、きんかん
、他にも
- よく噛んで食べる
- 夜遅くにニキビを悪化させる食品を摂らない
- バランスの良い食事を心掛ける
以上ようなことも心がけましょう。
③生活に運動を取り入れる
運動が苦手だったり、仕事が忙しくて時間が取れないなどの理由で運動不足に陥りがちな人は、肌に様々な悪影響が出ることも。
運動することで、メリットはたくさんあります!
- 自律神経を整える→ホルモンバランスの乱れを改善
- 成長ホルモンの分泌を促す→新陳代謝アップ
- 血行が促進する→体の隅々まで栄養素が行き渡る
- 汗をかく→毛穴の汚れが汗と一緒に流れ出る
- ストレスの発散
- 便秘解消
このように、運動はニキビ改善に様々な効果をもたらしてくれるんですね。
効果的な運動とは?
ニキビ予防に効果があるのは「有酸素運動」と言われています。
一日に20分程度、ウォーキングやジョギング、ヨガなどの有酸素運動を行うと理想的。
どうしても運動する時間が取れない!という方にも簡単にできる方法として
- ・半身浴
- お風呂上がりのストレッチ(5~10分程度)
- 駅や会社でエレベーターではなく階段を使う
これくらいでしたら、日常生活の中で無理なく取り入れられそうですね。
正しい洗顔、保湿のスキンケアで大人ニキビを防ぐ
ニキビの予防や改善にはとにかく洗顔!というイメージがありますが、この洗顔方法が間違っているとかえってニキビを悪化させることがあるって知っていますか?
肌に優しい、粒子の細かいクレイ洗顔料などをよく泡立てて使い、ぬるま湯でよくすすぎ、毛穴の皮脂を取り除きましょう。
スクラブやメントール入りの洗顔料は、ニキビ肌には刺激が強すぎるのでお勧めできません。
洗顔で皮脂を落とし過ぎることで肌が乾燥してもニキビができやすくなります。保湿の仕方を工夫しましょう。
ニキビ肌の保湿
- 化粧水などの保湿剤はお風呂上り(洗顔後)にすぐつける
- たっぷりとつける
- 顔の表面に残さないよう、ティッシュオフするか手で馴染ませる
水分が残っていると蒸発する時に肌にもともとある水分も奪ってしまいます。
どんな成分が有効なの?
- 油分の多いものはニキビ肌には禁物
- 保湿効果の高い成分が入ったものを選ぶ
→有名なのはヒアルロン酸やスクワラン。粒子が細かく肌の奥まで浸透するものが効果的です。 - ニキビ跡を残さないために
→効果的なのはビタミンC。皮膚組織の一番下にある「真皮層」に直接働きかけ、メラニンがニキビ跡やシミを作るのを防ぎます。
まとめ
大人ニキビのできる仕組み、原因を知って正しいスキンケアを。生活習慣も見直して、繰り返すニキビ肌とはさよならしましょう!